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ある日、敷地の縁の石の積み方を直そうとシダや草の生えているところに足を踏み入れ作業した後、居間で座っていたら足の甲がチクチクする。よくシロノセンダングサの種が靴下についてそれを踏みつけたりしたときに痛かったりするので、何かの草のトゲみたいな種でも付いて擦れたりして痛いのかなと見てみたら3~4mmくらいの黒っぽい細いものが靴下の甲のところにいくつも付いていた。
それをむしり取ってはくずかごに捨てたのだが、全部取ったはずなのに足の甲がまだチクチク痛む。気になって靴下を脱いでみたら足の甲5~6箇所赤くなって少し膨らんでいる。これは虫だったかなと思い靴下の中を調べたが虫はいない。おかしいなと思いながらくずかごに草の種かと思って捨てたものを取り出して虫眼鏡で見てみたらアリのようである。腕の産毛に違和感があったので見てみたら知らぬ間にそのアリらしきものが這い上がってきていた。
それを捕まえて顕微鏡で見てみたら子どもの頃からよく見かけ捕まえて遊んだりした比較的大きい黒いアリとは形がだいぶ違うアリである。肉眼で見ていたときは足などは目に入らず頭と腹までの細い種みたいに見えていたのだが、小さいながらも見慣れたアリの形と異なって結構恐ろしげな形である。ネットでなんというアリか調べてみたら私には馴染みはないのだが、どうも九州では普通に見かけるアリでオオシワアリというものらしい。靴下の内部にはそのアリは入っていなかったので、靴下の上から皮膚を噛んだのではなく針で刺されたようである。分類的にはアリはスズメバチに近いグループらしいのでそのアリにも毒針があるようである。
オオシワアリをネットで調べたところでは、フタフシアリ亜科シワアリ属オオシワアリ、九州では最も普通に見かけるアリのひとつで、大きさ、女王6ミリ 雄アリ5ミリ 働きアリ3~4ミリ。比較的開けた場所に生息し,石下,倒木下などに営巣する。分布は本州(南岸以南),四国,九州,屋久島,南西諸島,小笠原諸島;アフリカを除く汎熱帯,汎亜熱帯とある。
ネットの写真を見たら似たようなアリにヒメアリとか他のなんとかシワアリなどがあったが、見た範囲では分布に屋久島とあったのがオオシワアリだったことと、私の足に付いたのが石を動かしている時だったと思われることからオオシワアリだろうと思ったわけである。よく散歩の時に歩いているとチクチクするときがあって、靴を脱いでみるとシロノセンダングサの種が靴下についている時もあるが、靴下の表にも内側にも何も見つからないことも多い。このアリを見逃している可能性もある。
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