屋久島生活の断片・日誌編
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 No.253  気になる景色のこと  H20.10.27)

散歩しているとなんとなく周囲と違って目立って見えるものに気がつくときがある。今回はそんな散歩中に面白いなと思った風景三つのことである。他の人は同じものを見ても何も感じないかもしれないありきたりの風景かもしれない。しかし私はその場所を通るとそこに目が行ってしまうことがある。季節とか葉の茂り具合とか陽の差し具合とかでふっとそこに目が行くときがあるのである。

祠みたいな岩 二種の絡みあった木 支柱の上に生えた木

まずはじめは、ミカン畑の中の道を通っていたときのことである。屋久島は石が多く傾斜地にはごろごろしている。そういうところに段々畑を作るときその石を段の縁に置いたのだと思われる。そのミカン畑も段の縁に石が並んでいるのだが、その石の中に腹の部分が空洞になっていてその前方にその腹の中から抜け出たように石がある。祠の前に地蔵が置いてあるような感じが面白いのだが、初めは一体の石のようになっていたものが腹の部分がずれてそうなったのかもしれない。

次は異なる木の幹が絡み合っているものだが、大蛇が絡んでいるに似た趣がある。春にまだ周囲の木々の葉が濃く繁らず陽がその部分に差し込むころに通りかかると幹同士の色の対比の関係で私には面白い景色に見えるのである。一本の木が台風か何かでもう一本の木に倒れ掛かり何年もの間擦りあった結果その部分が合体したものだと思われる。多分気をつけて見渡せば多くの場所でこういうものは見つけられると思われる。

そして次は支柱の上に飛んできた種が芽を出して生えている木である。木が生えているのに気づいたのは今年ではない。そこはむかし建てたハウスなのか丸太状の支柱も使っているようだが木が生えている支柱はもう使われていないものである。そして何mもの高さの支柱の上に生えているからか、その木の成長は遅いようである。生きている木に着生したり寄生している木とは違って電信柱のような支柱の上では養分が取れなさそうなのでどう成長するかと興味があって通るたび見ていたのだが、残念なことに今年夏過ぎて通ったらその支柱が撤去されたようで見当たらなくなってしまった。


 
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