屋久島生活の断片・日誌編
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No.252  防風林のこと  H20.10.13)

こちらでは垣根のことを防風林というようである。我が家で引っ越してきた当初は家の周りに木が植わっていなかったので、よく防風林を植えないのかと聞かれることがあったからそう思っている。昨年も大きな台風が来なかったと思うが、今年も9月18日に屋久島を直撃した台風の風当たりは我が家ではたいしたことはなく、10月1日には直撃しそうだった台風が低気圧化して拍子抜けだった。我が家が引っ越してきた年もそんな感じだったから、台風の恐さを知るまでは言われるほどのことはないと高を括って垣根は植えずサツキの類を挿し木したりしてその成長を楽しもうとしていた。

ところがその翌年のこと、近辺の土地が開発され周辺の雑木林が無くなって我が家が吹きさらしの状態になってしまったところに直撃の台風が来て、瓦が飛び雨漏りはする、雨樋のパイプもほとんど吹き飛ぶ、戸袋が風で膨らみサッシは変形する、車のミラーが外に置いておいたシャベルが飛ばされ当たって破損するなどの被害のほか、ガラス戸がしなって割れるのではないかとひやひやしたりで、台風の恐ろしさが身にしみてしまった。

  ハマヒサカキの垣根・防風林
     (植えて13年になる)
ハマヒサカキの花は腐臭がする、また雄木・雌木があるようで実の大きいのが雌木か
(写真は木の状況説明に合うものを適当にピックアップしたもので今の季節のものではない。)

そこで台風が来たとき風が直撃する東側に垣根・防風林を植えることにした。ハマヒサカキである。業者に頼んで植えてもらったのだが当時丈は1mちょっとくらいで幹の細い頼りないものだった。それでもないよりはましかと成長を待つことにしたのだが、なかなか成長が遅い。台風のたびにひやひやすることに変わりなかった。周辺に家が建ってからはそこにも木が植えられたりして強風も少しは軽減されているから成長しやすくなっているはずだが、今年でやっと2mくらいである。

垣根は隣家の敷地より1mちょっと位の高い石垣の上側にある。そこで境界に沿って石垣の下にその辺に生えていた実生の10cmくらいの雑木を抜いてきて移植したりハイビスカスを挿し木したりした。こちらの方は成長度合いがよく、今では石垣の上に植わっている垣根と同じくらいの高さにまで成長しているものもある。

ハマヒサカキは強風の当たる場所では成長が鈍るのではないかと思われる。隣家は建ってから7〜8年経っているかと思うが、建ったときに植えられたハマヒサカキは今でも1mちょっとくらいである。特に台風などの風がもろに当たる範囲では枯れたみたいになって垣根の体をなしていない。同じように風が当たる近所の他の家ではシャリンバイを垣根にしているが、こちらはよく成長している。強風の当たるところの垣根・防風林にはシャリンバイのほうがよさそうである。

トベラ シャリンバイ
ハマヒサカキ ヒサカキ
(写真は木の状況説明に合うものを適当にピックアップしたもので今の季節のものではない。)

我が家の垣根はハマヒサカキが2mちょっとになっているが、その根元の間に種が吹き飛ばされて来たか、鳥の糞に混じって落ちた種かトベラやシャリンバイなどが芽を出してきている。これらが大きくなると垣根が強くなるのではないかと期待しているところである。また東側の垣根側以外の他辺の境界には多分鳥の糞に混じっていた種から芽を出したと思われる垣根に似合う木もある。これは強風が当たりにくい場所なのか成長がよく2m以上になっている。ハマヒサカキの葉は丸いが、これは葉の先がとがった感じで周辺にギザギザがあるのでいわゆるヒサカキかと思われる。


 
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