だから花芽の小さいのをオクラと間違って採って食べるとは、間違うはずもないのにと不思議に思っていたのだが、ある日散歩の道の途中にダチュラの花が咲いているところがあったので、注意して見ていたら濃い緑色をした実がついているのを見つけた。長さが5〜10cmある。我が家で買ってくるオクラに比べるとかなり大きめである。しかし妻によるとそういうオクラもあるらしい。
私はダチュラの実の姿形がオクラに似ていることを確認できてニュースの事件に納得したのだが、食べた人が木になっているのを採ったとしたら違うと思わなかったのか不思議な感じがした。花も枝もオクラとダチュラでは大違いだから、面白いとくれたものを何も知らない人がオクラと間違えて食べてしまったのかもしれない。
ダチュラは毒がある、花粉が目にはいると失明するかもしれないという話を聞いたことがある。またどこかでキョウチクトウの枝をキャンプか何かで串がないので串代わりにして肉を焼いてその肉を食ったら死んでしまったというはなしも聞いたことがある。クワズイモをどこかの店でサトイモかなにかと間違えて料理に出した中毒事件も聞いたことがある。私の知っている我が家の近辺の危なそうなものは今のところこの三種類である。他にもあるかもしれないから知らない木などに注意はしている。
それにしても長年我が家のそばにあるダチュラで実がつくのを見たことがないのはなぜなのか。風が強い場所なので花がすぐちぎれてしまうからなのか、あるいは女木男木があって男木なので実をつけないのかもしれないと思ったりしている。