屋久島生活の断片・日誌編
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No.210  セフティボックスのこと H19.01.22)

病院に手術で入院したときや、検査で通院や入院時に着ているものを脱いだまま各場所を回るときに、気になるのが支払いのための金を入れた財布とか免許とか家や車の鍵を入れたバッグなどを病室に置きっぱなしにしなければならなかったり、持ち歩き検査の都度置き場を気にしなければならなかったりすることである。家族が送り迎えしてくれるときなどは小銭だけ持っていればよいからそんなに気にしなくてもよいが、時に都合で一人で入院・通院する場合に困る。病院利用者は多分大多数がこの問題に悩んでいると思われる。

有料でもよいからロッカーがあればそしてその鍵を腕にバンドでつけておければ安心である。むかし都会で検診に利用していたクリニックは利用者が脱いだ着物と貴重品を入れるため無料のロッカーが各人ごとに用意されていて、その鍵はバンドで腕にぶら下げるようになっていたものである。屋久島の病院でもそういう配慮をしてほしいと長年思っている。要望もしたことがあるのだが、一人暮らしが多くなるとますますこういう配慮が必要になってくるのではなかろうか。私などは人に頼りたくない性格だし、万一トラブルが発生した場合の互いの気まずさや後処理の面倒を考えるととても気になる。

 病院のサイドキャビネットの
 上段引き出し内の右端にある
  セフティボックス

 青い差込口に患者に渡された
 カードキーを差し込んで開ける

 管理用か知らないがもう一つ
 別の丸い鍵穴が付いている

昨年11月から12月にかけて義母が入院し妻が上京・見舞いに行ったのだが、妻が言うにはその病院の各人ごとのサイドキャビネットに金庫が付いていたということである。やはり妻も貴重品をそのままにしなければならないのは問題だと思っていたらしく、私に教えてやろうと写真を撮ってきた。その写真を見ると屋久島の病院の病室にあるのと同じようなサイドキャビネットの引き出しの中にセフティボックスが付いている。患者には差し込むだけのカードキーしか渡されないのだが、もう一つ旧来状の鍵穴もついている。病院側のマスターキー用かも知れない。

セフティボックスがあるということはやはり病院向け什器も時とともに進歩してきているようである。しかし進歩したとは言え気になるところもある。引き出しとセフティボックスは固定されているが、サイドキャビネットはキャスターつきで簡単に移動可能である。引き出しもデスクから簡単に抜けるかもしれない。サイドキャビネットがベッドかどこかに固定されているとか、引き出しも同じ鍵で施錠できないと安心できない。

妻は金庫みたいなものがあるのに感心してその辺までは確認してこなかったそうである。またカードキーは厚紙みたいな材質だったから患者ごとにコードを設定して渡すようになっている使い捨て方式なのかもしれないが、身に着けておくところまで考えられたものでないようで、義母は結局身に付けられず困った挙句それを引き出しの中に置いた眼鏡ケースに入れて隠していたらしい。それでは鍵をかける意味がないに近い。

私としては、先に例示した都会のクリニックの管理方法が今まででは一番よいと思っている。そこではロッカー室にはじめて入るときは案内人が付いて来て場所を指定し鍵をくれる。ロッカーの鍵は利用者が各人バンドで腕にぶら下げて持って回れるようになっている。次からはロッカー室に自由に入れるのだがその入り口は受付カウンターの横なので常に見張られているから、健診着を着た患者か職員でないと見咎められるようになっている。健診専門のクリニックだから顧客確保のため安心サービスに気を配っていたのかもしれないが、利用時の安心感は大事である。
 

補足: 入院でセフティボックス確認  [2012(H24).07.25]

今回入院することがあって、以前病室にセフティボックスがなかったのでチェーンと錠を買ってロッカーに鍵をかけようと準備して行った。ところが病室のサイドテーブルの中を見たらセフティボックスがついていた。TVがデジタルの新しいものになっていたから、TV地デジ化を機会に調度品を新しいものにしたようである。


 
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