屋久島生活の断片・日誌編
                     Home > 目次_top  >  記事

 No.207  台風ゼロのこと H18.12.04)

今年は天候に関しては珍しい年のようである。一度台風対策をしたがそれて、ときどき吹くのと同様なちょっとした強風が吹いた程度で、台風襲来ゼロといって良い年だった。また10月の降水量は平年比の8%で1983年からの観測史上最少を記録したということである。10月ころ散歩すると川の水が少なかったり見えなかったりという状況だった。農作業している人に会うと雨が降らなくて大変だ、水を運んで畑にまかないといけないというはなしだったが、11月中ごろ から集中して雨が降ったのでいまは一息ついているかもしれない。

 ポインセチア あるいは ショウジョウボク

 庭の縁近くに植わっているので
 強風が吹くとすぐ枝葉がちぎれ飛ぶのだが、
 今年は風の被害もなく順調に成長した
  (高さ 2.5mくらい)

今年は台風が来なかったので、我が家では久しぶりにポインセチアがしっかりと成長して見るに耐えるようになった。ポインセチアは草に似た弱い幹と葉なので風の強いところには不向きなようで、例年台風が来て強風にあおられて葉がちぎれ吹き飛ばされて枯れ枝みたいなところにちょっと葉が出たくらいの無様な状態だったのだが、今年は本来の姿になった。

我が家のポインセチアは、屋久島の植物販売しているところでメグスリノキと言って売られていた木立のものを植えたものである。はじめはメグスリノキだと思い込んでいたのだが、樹木販売の園芸誌を見ていたらメグスリノキはカエデ系の紅葉する木とある。屋久島では鉢植えの園芸品種をポインセチアと呼び、自生の木立のものをメグスリノキと呼んでいるのかもしれない。

ポインセチアはむかし外国でクリスマス時期のTV番組の背景飾りに売り込んだ業者がいて、それから人気が出てクリスマスの植物として定着したというはなしである。クリスマスころになると鉢植えを売っているが、こちらは緑の葉が落ちていて葉まで赤いかと見間違うほどで見てくれが庭のものと違う。その鉢をある年の暮れに買ってきて庭に移植したこともあるが、こちらは根付かなかった。

さて話を戻して天候のことである。私が移住して来た平成7年も今年に似て大きな台風が来なかった記憶がある。台風が来るので大変だと言われていたのに、こんなものかと高を括っていたら、翌年台風直撃で屋根のかわらは吹き飛ばされる、それで雨漏りはしてくる、戸袋は膨れ上がる、サッシの枠が変形する、雨どいのパイプ部分が全部吹き飛ばされる、という目にあった。雨戸のない窓ガラスがしなるので破損しないかと一晩中怖くて仕方なかったことなど今でも忘れられない。

来年は台風が来ない年の翌年になる。また大型台風が襲来する年になるかもしれないと少し気になる。地球温暖化の影響で気流の流れ方が年々変化してきて台風が来ない傾向が今後も続くというなら今年のように少し夏が暑くなってもいいかなと思うが、今年の状況も天候変化に周期性があってのことだったなら、来年は台風の年になる可能性が大きそうな気がするのである。


 
 Home   back