そう言えば、昨年か今年に入ってからか覚えていないのだが、県道上の農道で農業用水の配管を埋設する工事が結構長期間やられていた。畑を作っても水がないと役に立たないから用水工事も事業の一環のようである。私の住む周辺を見てみると、水田やもと水田だったようなところにはU字溝の用水路が見られるが、そうでない畑では大きな水タンクで水を運んで撒いている、あるいはそのタンクの水で農薬を撒布しているのを見かけることがある。
また川からパイプで水を引いて畑にまいているところもあるようである。近くに川がないミカン畑でもスプリンクラーが水を撒布しているのを見かける。屋久島は雨が多いから水には困らないと思われがちだが、海沿いにある畑や居住地域では年がら年中雨が降るわけではない。そして多分農作物に水が必要なときにはあまり雨が降らないし、地層も薄いから保水が十分でないので、農業用水の心配も同時に解決しないと開発はしたがまた使われない農地になってしまうということなのかもしれない。
ところで畑総と言えば以前、計画では農家の年間売り上げの20倍余の投資を要するが、それを回収する目途がはっきりしていないのではないかという批判があった。そしてごまかし計画だと県支出ストップの住民請求が出て通ったり、屋久町がその計画に関連し違法な借金をしたと裁判で非を認めたりで今まで工事が中断されていたのだと思われるが、それらの問題がすっきりしてしわ寄せが農家や住民に来ないようになっての工事再開ということなのか気になるところである。