この交差点はX字路である。本線はバイパス端と元からの県道が直線的につながり東西に走っている。尾之間市街からの旧道がその南側から斜めに合流する。旧道から交差点に来ると右側が鋭角になっているから停止線で止まってから本線に出るのに少し距離がある。
バイパス開通直後のことである。信号機は設置されておらず、旧道側には一時停止の標識があるだけのころのことである。私は家に向かってバイパスを東から西へ走って、もうすぐ交差点にさしかかろうかというときである。旧道側から1台の車が出てきた。こちらが優先道路なので相手が止まるものと思っていたが止まらずちょろちょろと出てくる。注意していたからぶつかることはなかったが危なかった。
相手の車は、停止線で止まったのかもしれないが、そこからは鋭角に合流するバイパスから来る車は見通しにくい。私は一旦停止してから見通せるところまでそろそろと出て車が来ないことを確認してから本線に入る。しかしこのときの相手の車は停止線で止まったとしても、見える限りで車が来ないことを確認しただけで発進し、その後は自分の進路しか見ていなかったようである。私の車がすぐ後ろに迫っても驚いた様子がまったくなかった。
私は家に帰ってから、警察に電話して旧道の停止線が引っ込みすぎているからもっとバイパスが見通せるところまで前に出したらどうかと提案したのだが、停止線の前に歩道表示を塗装することになっている、それでみなそろそろ出るようになるだろうというのが返答だった。信号機をつけることになっているとは一言もなかったからその時点では計画はなかったものと思われる。
その後歩道が舗装表示されても、私の感じでは状況にたいした変化はない。このままではいやだなとずっと思っていたら、最近になって信号機設置の工事をしているのを見かけた。そして2月13日から信号機が動き始めたのである。私はバイパスが開通してすぐ問題点を指摘していなされてしまったが、そのあと誰か有力な人間が私と同じような危険を感じクレームをつけて、今回の運びとなったのかもしれない。