またしばらくして散歩がてら一部工事の済んだところを通ると、元は土だった法面などはコンクリートを打って固められ歩道はアスファルトで再舗装されていた。この工事の目的は法面部分に草を生えさせずまたその上の土部分に草が生えても歩道にまで張り出してくることがないようにということのようである。
屋久島の平地部は亜熱帯気候に近いということで草の生長が速い。歩道のない人家から離れた道などは道路が三分の一くらい狭くなった感じがするところもでてくる。6月の終わりころか7月のはじめころに年一回住民総出でそれまでに生えた草の草払いが行われるが、そのあと夏の間に草は元のようにまた生えてしまうのでその効果期間は短い。
県道は県の管理事務所が手配してやっているのだと思われるが、草払いの頻度は普通の道よりは多いようである。それでも夏が近づき草が生えると、人が歩道を車道寄りに一列にしか歩けないくらいになるところが出てくる。草払いをしても夏の間はその効果は長続きしない。それでは通学路として危険である。ということで今回の工事になったのではないかと思われるが、私が引っ越してきて10年余ではじめてその場所で見る歩道の実利用幅確保対策である。
しかし私が散歩して見ているところでは、他のずっと以前から法面にコンクリを吹き付けられているところでも歩道を人が一列にしか歩けなくなるところがある。法面下端と歩道の継ぎ目の隙間や継ぎ目のへこみに流れてきて溜まった土のところに長い草が生える。歩道のアスファルトのひび割れたところからも生えるところがあるのである。
土のままの歩道の縁に草が生えるのを防ぐため法面を整備しコンクリを打ち、歩道のアスファルトを舗装し直しても、いずれはまた草が生えてくるはずである。もっと頻繁に草払いをするしかないと思われる。年を通じて道端を草ぼうぼうにしないでおくことは観光地として美観の観点からも考慮すべきことのように思える。