私の住む集落は牛の牧畜が盛んで、牧場や飼育舎を結構見かける。飼育舎で飼料を与え放牧で草を食わせるが、草の生えない時期に与える干草も必要でそのために牧草畑があるのではないかと想像される。
牧草つくりの手順は散歩の時々に見かけた風景をつなぎ合わせると次のようである。雑草の生えた牧草地にあるとき牛の糞でできたらしき肥料が山盛り積まれる。しばらくすると耕され肥料がすき込まれる。またしばらくすると種まき機で種が蒔かれる。道端に落ちていた種の袋を見たことがあるが雪印のなんとかいう漢字何文字かの牧草で、それがどういう葉や茎をしているか知らないが多分アルファルファみたいなものと思われる。それが成長して今回のような刈り取りになる。
キリンのような機械はトラクターに連結され駆動される。キリンが吐き出した牧草は巻き取りやすいように、これも牽引された対の回転櫛のような機械で地面に帯状にまとめられる。その後はしばらく畑で乾燥させる。そうするといわゆる餌としてよく見かける干草状になる。(回転櫛を使用しているときは見ていないので、あるいは乾燥させてから回転櫛でまとめるのかもしれない。) それからその干草をまたトラクターで牽引する牧草巻き取り機でからめて円筒状の塊にする。(トラクターは2台あったから機械により使い分けがあるようである。)
私が当地に来てからの断片的に見かけた風景から一連の牧草つくりの工程をまとめるとそうなる。見てはいないが多分円筒になった牧草はその後車に乗せて保管所に運ぶものと思われる。(アメリカ映画で立方体あるいは長方体にまとめた牧草を見たことがあるから円筒にした後、積み上げやすいように形を整える工程が残っているかもしれない。)
毎年何回か刈り取りをしているようだが、毎回種をまいている気配はない。時には雑草が生えそろった時に刈り取りをしているように思えるときもある。もしかして一回種をまくと何回か刈り取りができ、その間に伸びた雑草と一緒に刈るのかもしれない。