屋久島生活の断片・日誌編
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No.158  ストレリチアのこと H16.12.06)

11月半ばくらいから、わが家のストレリチアの花が咲き始めた。英名を訳したらしく極楽鳥花と日本では一般に言われているが、先端が鳥のくちばしのようにとがった苞が横方向に出る。花はくちばしと反対側、鳥でいうと頭のてっぺんの位置に冠のように咲く。その姿が極楽鳥に似ているということでその名がついているらしい。橙色の花が咲く種類が田中一村の絵に描かれているのを見たことがあるから南洋植物かと思ったが、そうではないということである。

背の高い種類で紫色の苞
              から白い花がでる
背の低い種類で緑っぽい
              苞から橙色の花がでる

わが家の極楽鳥花は、4年くらい前に近所の家から株を分けてもらったものである。普通見かけるのは橙色の花が咲く種類だが、紫色の花が咲く種類だと言われてもらってきた。背丈は私の背より高くいま2m以上ある。大きくなれば4mくらいになるらしい。その極楽鳥花が今年初めて花を付けた。

花は葉の下端の茎のあたり、全体から見れば下の方に近い感じのところに芽を出し咲く。はじめ極楽鳥の頭に相当する苞が出てきてその色は緑だが、大きくなるにしたがい紫色になってくる。それがはさみのように上下二つに分かれ、上のほうが下側を上に向けながら次第に横に曲がり、鳥の頭が増えた感じになる。新しい苞はまた二つに分かれる。いまのところ計三つになっている。そしてそのそれぞれの鳥の頭の天辺に順次花が出てくる。

紫色の花と言われていたから見るまでは苞と同じ紫色の花が咲くのかと思っていたら、咲いた花は白い色だった。しかし花まわりとして見れば紫色が強いから、紫色の花という方が印象にはあっている。白い花びらが後ろに二つVの字に、前には一つと開きその中に薄紫色の花びらみたいなものがひとつ出る。おしべの中にめしべがあるのに似た感じである。三つの白い花びらと薄紫の花びらみたいなもので一組の花になっている。

花が出て日が経つとだんだん白い色がくすんでくる。白い色がくすんでこなくても次の花は出るのかもしれないが、私が見てのところ大体白い色がくすんでからその花の前側にまた同じように花が出てくる。冠が豪華になっていくような感じで、最大いくつになるか知らないが、いまのところ冠が四つの花でなっている。最初の花は汚くなりつつある。花を見られる期間は相当長そうである。

橙色の花が咲く一般的な極楽鳥花はそんなに背丈も高くなく、見ている範囲では私の胸くらいの高さがあれば大きい方である。花もその高さくらいの位置で咲く。こちらは緑っぽい苞だが橙色の花の印象が強く、やはり橙色の花というのがあっている。背丈の低い種類には黄色い花のものもあるらしい。


 
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