屋久島生活の断片・日誌編
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No.156  有害駆除のこと H16.11.08)

一週間くらい前の日曜日、わが家の近辺で何頭もの犬の鳴き声が騒がしく、何のことかと思っていたら、有害鳥獣駆除の旗を付けた車で銃を持った顔見知りの大工さんが走り回っている。そのうちわが家の横にも車を止めて海側の雑木林の方を行ったり来たり、獲物を追い込んでいるようである。

 わが家のそばでのこと
 有害鳥獣駆除実施中の旗を付けた車と
  戻ってくる猟友会の人(銃を持っている)

このところ、実りの季節を迎えたためか、鹿とか猿による畑の被害を防ぐために、猟友会が里に出回っている鹿とか猿を駆除しようと活動している一環のようである。例年何回かこの活動が行われているようで、行われるときには前日などにその旨の集落の連絡放送があったりする。

事故防止と猟友会メンバーの都合で、人の動きが少なく仕事も休みの日曜日などの休日に活動しているようである。何年か前には、白いシャツを着て茂みの中にいた人を白い鹿の尻と思って撃ってしまう事故が他の集落であったが、わが集落では幸いに事故のはなしは聞かない。

大工さんに聞いたところでは、今回わが家の近辺で、猟友会の何人かがチームを組んでそれぞれ守備範囲を決めて鹿を追い込んでいる、大工さんはわが家の近辺担当ということのようである。ビーグルのような犬を5頭くらい連れてあちらこちらと動き回っている。鹿を追っているが猿が出てきたらそれも撃つというようなことだったが、その日わが家では銃の音を聞くことはなかった。しかし後日漏れ聞いたところではその日鹿5頭しとめたらしい。

獲物をしとめたらどうするのか興味のあるところだが、どうも鹿はその肉などを猟友会仲間で分配するようである。鹿肉を冷凍庫にいっぱい保存してある、あげようかというようなことを言われた人もいるようだから、分けて食用にしているものと思われる。見るところ猟銃を持っていても屋久島では何も獲るものがなさそうだから、猟友会メンバーにとって有害鹿の駆除の日は猟銃を撃てかつ鹿肉を手に出来る楽しみの日と言えそうである。


 
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