屋久島生活の断片・日誌編
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No.145  交通事故のこと(2) H16.05.17)

5月11日朝、犬と近所の空き地まで散歩をしていた7時前の頃、救急車の音が聞こえてきた。尾之間方向から栗生方向へ行ったが戻ってくる音が聞こえない。しばらくするとパトカーの音もして断続的に何台か行ったようである。栗生方面で大きな事故でも発生したかなと気になっていた。

8時半くらいに、県道の八幡小学校付近が交通事故の処理のため全面通行止めになったと町の連絡放送があった。さてはさっきの救急車やパトカーの音はその事故のためだったかと、早速犬の散歩もかねて現場に行ってみた。県道が事故のあった路側から幅4分の3、長さ100mくらいにわたり封鎖されていて、反対側のパトカーなどの止まっているところは歩行者がやっと通れる状況である。

歩道側で事故があった
          (右):細い白線から右の歩道まで立ち入り制限
                写真右上部分が事故発生地点らしい

人の集まっている小学校側で事情を聞こうと、警官の指示に従い路側を歩いて行った。途中左先端コーナーが損傷している軽乗用車が止まっていて女性もいたからそれが事故を起こした車と運転者のようである。集まった人たちの話を総合すると、そばの町営住宅に住む男性が善意で県道路側の草取りをしていたところ栗生方面から尾之間方面へと走ってきた車にはねられた。はねられた男性は腰と頭を損傷、救急車で栗生の診療所に運ばれる途中で亡くなった。はねた車はそのまま逃げた。そばのごみステーションにごみ捨てに来ていた人が事故を目撃していてすぐ通報した。運転者はだれそれの21歳の娘で職場に逃げて行ってから自首したらしい。そんな話だった。

後でTVでも報道されたが、それはひき逃げ事件で6時40分発生、逃げて職場に行っていたが捜索中の警察が2時間後職場駐車場で傷ついた車を発見、運転者に同行を求めた。後刻の調べで事実を認めたため逮捕したということである。私が現場に行ったときは同行してきた直後のようである。

調べでは運転者は日よけに気を取られて人に気がつかなかったと言っているらしい。東西に走る直線道路で、朝日が上がってくると正面に見えてまぶしいのでサンバイザーをいじろうとして注意がおろそかになったのかもしれない。集まった人にはお互い不運だったと言う人もいる。広い県道の直線道路、縁石の下で草をむしっている人、日のまぶしさに気をとられてしまった人、朝6時40分で双方に油断があったのではということである。逃げなければそれも言えるかもしれないがなかなか同意するのは難しい。

後で事故を話題にした話で聞いたいくつかである。町の事故処理で小学校前通行止めの放送は登校時間直後だったから、小学校へ通う子どもを持つ家では自分の子どもが事故にでもあったかと学校へ問い合わせをした人もいるらしい。放送の前に覆面パトカーらしきが横道を探し物をするように通っていたので何かと思っていたら、あれはひき逃げした車を探していたらしい。また10時頃にはわが家の上を栗生方面にヘリコプターが飛んで行ったが、ヘリコプターは遺体を鹿児島まで運んで調べるためだ。数日前千尋の滝上流で遭難の3人もそうだった。というようなはなしである。

ついで私が思ったことである。草取りのことである。善意で被害者の男性が草取りをしていたところは通学路である。近くに町立の小学校と幼稚園がある。多分そこへ通ってくる子どものためと草取りをしてくれていたのかもしれない。屋久島では草を刈ってもすぐ生えてくる。県道も定期的に草刈がされていると思われるが、その間隔では追いつかないから歩道路側に草が生い茂る。縁石の隙間に生えた草の丈も大きくなる。これを機会に草取りが公共事業として見直されるかもしれない。観光立島、綺麗な道路わきの景観も大事である。

次に交通事故の保険のことである。私が当地へ来てすぐ、路側で停車中に後方から来た車に追突されたことがある。その相手が任意保険に入っていなかった。全額自前で修理代を払ってくれたが、当時聞いた話では、事故を貰うなら島外から来た人の車が良い、ほとんどが任意保険に入っているから。地元の人は任意保険に入っている人は少ない。ということだった。今はどうか知らないが、今回の加害者はどうなのかと気になるところである。

それにしても事故処理というのは結構時間がかかるものらしい。事故処理が終わり14時に通行止め解除したと、そのあと大分たってから放送されたが、6時間以上県道は通行止めになっていたようである。

No.113  交通事故のこと(1) (H15.02.10)


 
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