屋久島生活の断片・日誌編
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No.121  イチゴのこと H15.06.02)

5月半ばのある日、犬を連れて散歩していたら、向こうで小学生の女の子が道端にしゃがんでいる。何をしているのかと近づいてみれば、小さなイチゴを摘んで食べている。うまいかと聞けば甘くておいしいと言う。くれると言うが、道端にあるのでよその犬が小便をかけているかも知れない、私は遠慮してしまったが、女の子は小さいながらたくましい。(わが家の犬は室内でしか用を足しません。妻が気にするので一言。

女の子とイチゴ
ナワシロイチゴ

左:イチゴの実

右:イチゴの花

このイチゴの実は径1cmくらいである。よく知っているイチゴは葉の先がとがっているが、このイチゴは丸っぽい。茎も太くしっかりしている。花は淡い赤紫色で、咲いているようだが開いていない。屋久島の植物の本を見ると、花が赤紫色のものはナワシロイチゴしかでていない。花は赤紫で5〜6月開花、実の時期は7月で赤く熟す、粒が大きくて数が少なく細い毛が多数ついていて味はよくないとある。

しかし5月に実をつけているし、女の子がうまいといっている。インタネットでちょっとイチゴを話題にしているページを見たところではナワシロイチゴ(バラ科の落葉小低木で田植の頃に熟すのでそう言い、サツキイチゴともいうらしい)は日本に自生するキイチゴで最も普通の種で、初夏、淡紅色の5弁花の花びらが外に開かずオシベを押さえるように開くということだから、やっぱりナワシロイチゴらしい。6月に熟す濃赤色の実は酸味があり、食用になるというから、味は人の好みかもしれない。屋久島は暖かいところだから、3月に田植えである。ナワシロイチゴも早めに熟しているようである。

わが家の周囲の空き地ではオオバライチゴといって、1〜2mくらいの高さになる、大きな白い花の咲くイチゴの木のようなものがいっぱい生える。実も大きく味もよいらしい。このイチゴの実でジャムを作る人もいる。しかし私は雑草のように芝生の中にまで生えてくるので目の敵にしている。トゲが痛いので実を採る気も起こらない。庭に芽を出したらすぐ引っこ抜くし、家の周囲のものは刈るのだが、こりずに毎年あちこち生えてくるので嫌いである。

女の子と妻と犬

 
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