屋久島生活の断片・日誌編
                     Home > 目次_top  >  記事

No.117  偵察のこと H15.04.07)

3月25日尾之間方面に用足しに行ったら、自衛隊のジープが県道横に止まっていた。8偵と表示があるから偵察部隊のものと思われる。鈴川の橋の辺りでは下を覗き込み、デジタルカメラで写真を撮っているような様子も見られた。なにかこれから危なそうなことが起こる気配があって、そのときに備え気がかりな場所がどうなっているか事前調査しているのではないかと気になった。

3月28日の
H2Aロケット打ち上げ

日本自前の偵察衛星が
打ち上げられた

  (わが家そばの
   空き地から見学)

翌日、TVのニュースを見ていたら、3月28日10時30分ころ偵察衛星打ち上げがある。種子島あたりでは警戒が厳しくなっているという報道があった。どうもそれがらみで、屋久島にも警戒網が敷かれ自衛隊も協力して、不審者が上陸し川沿いに県道に上がってくるルートとか浜辺からのルートのありそうなところを調べていたのではないかと思われる。

屋久島では毎月町広報と一緒に配られる警察のビラにはいつも、怪しい船を見かけたら通報するようにという記事が載っている。鹿児島南西海域は不審船のメッカらしいから、屋久島も近接する島として上陸の対象になる恐れがある。特に今回、隣の種子島がターゲットだとすれば、屋久島経由の侵入もあるかもしれないと屋久島にも警戒の手が入ったのかもしれない。

3月28日10時30分ころ、日本初の自前の偵察衛星が打ち上げられた。当日は晴天でわが家の近くからロケットが上がって行くのがよく見えた。私はロケット技術の確立と自前偵察能力の確保それ自体の当否に疑問は持っていない。しかし、昨今の核武装や先制攻撃などの政治論議を見れば、良い道具は出来たがそれを活用する知恵に一抹の不安はあるという感じである。

ところで、偵察衛星のロケット打ち上げをするのにも、屋久島にまで人が出張って地道に偵察行動をしていたようである。警戒情報網末端の最前線は人が頼りである。同様に、偵察衛星が上がっても事件が起きてしまえば衛星情報だけで保護や救援ができるわけではない。警察や自衛隊の出動をお願いするしかない。そのときは屋久島を調べたのが役に立つかもしれない。


 
 Home   back