屋久島生活の断片・日誌編
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No.109  小石を食うこと H14.12.02)

このところ犬は引き綱でしか庭に出さないようにしている。放してやるとまいてある砕石の小石を食べてしまうからである。ラブラドールは悪食で何でも食うとは聞いていたが、最近石も食うようになった。

はじめて石を食ったのは散歩に行き近所の人と会って立ちばなしをしていたときで、足もとに座っていたのがそのうち飽きてきて落ちていた小石で遊んでいる、と思ったら結構大きかったその石を食ってしまった。その日は糞と一緒に出させようとサツマイモをふかしたのを多めに食わせたのだが翌日の糞でも出てこなかった。翌々日の朝起きてケージをのぞきに行くと床に小石がポトンといった感じで落ちている。胃液らしきにおいがする。吐いて出て来たのだが何回かものを食べながらも結構長い時間胃に滞留していたということになる。

次は庭に放していたときのことである。小石を口にくわえては放り投げたりしてこちらの関心を呼ぼうとしている。近づくとくわえて逃げ離れたところでまた口でいじくりまわしてかまってもらいたがっている。取り上げようとそばへ行ってダメ、出せと怒ると口の中に含んで出さない。そのまま室内に帰ってからは床に小石を出してはいじくりまわしたり、カリカリかんだりしていたから、無視して放っておいたらいつの間にかなくなっている。食ってしまったらしい。また吐くだろうと思っていたら、今度は翌々日糞と一緒になって出て来た。カリカリやっている間に二つに割れたらしく細長い形で比較的小さくなっており糞と一緒に2コつながって出てきた。

これで吐かず味を占めてか、庭に出るたびに小石をいじくりまわすようになった。こちらは食わすものかと見張ってはどやす。どやすと取り上げられると思って口に含んだかそ知らぬ顔をして座る。口から出そうと思って手で口を開かせるのだが、石はない。石はくわえてなかったかもしれないと、そのまま放っておく。そうこうしてある日玄関のたたきに初めのときと同じくらいの小石が2個ぬれて胃液らしきにおいのするのが落ちているのを見つけた。そのうち石を食ったのが詰まって糞でも吐くようになったら大事になる。そこでかわいそうだが庭でも放さないことにしたのである。

しばらくそうしているのだがまだ改心の様子が見られず、引っ張って遊ばせていても小石をいじくりまわす。二度吐いてもまだ石はダメだと学ばないようである。


 
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