初めのころはウンチを見つけたときは片付けるが、わざわざ事前に探して片付けることはせず家の犬を庭に出していたのだが、あるとき芝の茂みに鼻を突っ込みぺろぺろやっているのに気づいて見てみるとウンチをなめている。それ以来ウンチを事前に探して片付けてから犬を庭に出すようになったのである。ウンチはドッグフードによるものだからどこかの家の飼い犬の仕業である。
我が家の犬はそのウンチをなめては鈎虫にやられたのではないか。そういう疑いも出てくる。いつだかどこかの公園でまかれていた毒入りのえさを食って犬が何頭か死んだというニュースがあった。糞をさせてそのままあるいは犬を放して人の迷惑を考えない飼い主に腹を立てた人間が仕返しをしたかと思えるような事件であった。私もしょっちゅう家の庭にウンチをされていい加減腹を立てていたから、殺すのは行きすぎだと思うが動物愛護の名の下に悪さを放置しっぱなしでは仕返しをした人間の気持ちが分からぬでもない。私もなにか懲らしめる方法はないかなどと考えないことはなかったが最近どこかで問題があってか、野犬狩りあるいは野放し犬捕獲の放送があり、その効果があってこのところウンチをされなくなったのである。
放し飼いの主は自分の犬に被害が及ぶと聞いてマナーを守るようになったようである。しかしそれは公の野放し犬捕獲実施の報に、悪さをしていない自分の犬が捕まっては大変と被害者意識で少しの間自制しているだけなのかも知れない。庭にドッグフードのウンチをされることは当地に引っ越してきて以来断続的に発生しているのでそう思うのである。