屋久島生活の断片・日誌編
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No.97  膀胱結石のこと H14.06.17)

前立腺肥大の切除の手術をして2ヶ月くらいたったころ小便をしていたら、突如下腹にドンというようなショックがあって途中で小便が止まってしまった。腹圧をかけたらちょろちょろとは出るので一安心し出しきった。股の下に鈍痛がある。座ったときなどの姿勢により棘がささっているような刺激痛もある。手術をしてそのとき膀胱結石もひとつ摘出したのに、それから間もなくこんなことになってとなんとなく腑に落ちないが尿道を結石が塞いだようである。

とりあえず勢いはなくとも排尿は出来る。手術をした総合病院は担当医があと1週間くらいしないと屋久島に来ない。それまでの間応急処置をと近所の医者に行くがどうも症状は簡単ではないらしい。医者が連絡をしてくれ翌日総合病院で内視鏡で検査し処置してくれることになった。そしてその夜は詰まってどうしようもないようなら排尿管を入れることも頭において、とりあえず尿道の緊張緩和の薬を飲んで翌日の総合病院行きまでを過ごすことになった。

膀胱出口に詰まった結石
(手前側が尿道)
膀胱内に戻した状態の結石

総合病院では鹿児島の担当医と連絡を取りつつ処置を進めてくれた。超音波で大きさを確認すると13mmX9.9mmでかなり大きそうである。内視鏡で状況を確認し取り出せそうなら取り出すが無理そうなら膀胱に押し込んで後日破砕し除去することにするという。内視鏡で見るとラムネの栓のビー玉のように尿道の出口に結石が詰まっている。取り出すのは無理との判断で膀胱に押し込んでくれた。

無理して取り出そうとしても付近に血管が集まっており出血して見えなくなり大変そうらしい。だから前立腺肥大部の切除手術をしたときに取った膀胱結石は、見えにくいなかたまたま一個発見し摘出してくれたのではないかと思う。私の肥大の状況は膀胱内に突出するかたちのものだったので突出部による長期の残尿で二個の結石が出来たのかもしれない。そして残りの一個は手術のとき目に付かなかったのだと思われる。今回は超音波で腎臓、膀胱、尿道を見てくれたが他に結石はないとのことである。

結石を膀胱に押し込んでから1週間くらい家で閉鎖型導尿バッグをぶら下げて、担当医と結石破砕用の機器が屋久島に来る日を待った。結石の摘出は一泊二日の入院で済んだ。手術は麻酔や内視鏡は前立腺のときと同様でそれに加え結石破砕には道路工事のドッドッといって舗装をくずす道具のような音のする高圧空気式の機器を使う。実質手術時間は30分くらいだった。

前立腺の手術をして2ヶ月以上たっても排尿し終わるときに膀胱出口かと思われるあたりにうすら痛い違和感があったが今回は手術翌日導尿管を抜いてすぐでもそれが感じられない。多分前回は手術時後に残りの結石が膀胱出口辺りに転がっていたのではと思われる。

私は入院前に前立腺肥大の手術体験者の実感記事をインタネットで探して読んだ。受診時の医者の話や家庭医学の本では実感がわかないが、自覚症状や治療および入院の実態記述は心配な人には役に立つひとつのデータである。それぞれたまたま遭遇した特異例かもしれないが、実際の症状、例えば痛みとか違和感あるいは入院時の問題点を実感するには良い。私の前立腺手術や膀胱結石のはなしを妻にやめておけといわれながらも敢えてする所以である。


 
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