屋久島生活の断片・日誌編
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No.94  ガステーブルのこと H14.05.07)

引っ越してきて以来気になっていることがある。台所のレイアウトである。家を建てる前に屋久島に一回打ち合わせに来て、大まかな仕様を伝えあとは大工さんに任せるということにして、半年以上経って完成後に引越して来たら、ガステーブルが側面の壁にぴったりくっついている。はじめて見たときから気になったのだが、そのときはもう荷物は送って身体は屋久島にある、直せと言えばまた時間がかかるだろうとそのまま黙って検収した。

(Photo右):
右端にはガステーブルの半分
くらいの幅の台がある 。
多分、本来これを左壁に接して
置くべき。
そうすればガステーブルは2口
ちゃんと使える。
(Photo左):ガステーブル(コンロ2口)
左側が壁にぴったりついている。左のコンロには小さい
ものしかかけられない。それより問題は火で壁がこげる
こと。だから今は左のコンロは使っていない。

なぜガステーブルの配置が気になるかと言うと、言わずと知れた火災の心配である。最近と言っても何ヶ月か前のこと、TVでガステーブルを使っていない時にその横の壁から火が出る火災のことが放送された。ガスを使っている長期の間にその火で徐々に石膏ボード壁が劣化する。そうすると内部木材の炭化が進んで低温で発火可能な状態になる。そうなっているところで、あるときガステーブルを使用してたまたま発火温度になる条件になってしまうと、炭化木材が熾き(おき)のように火がついて、ガス使用が終わって忘れたころにそれが周囲に及んで煙や炎がでてくるということである。だからガステーブルは壁から最低15センチ以上離さないといけない。こういう具体的知識はなかったが私には危険が予知されたのである。

むかしの古い家ならガス使用の知識がなくて、家は作られていたかもしれない。しかしガスが普及してからかなりの年月が経っている。建築業者つまり大工さんにはガス使用に関する知識はもう常識だからという気もある。だから気になってはいてもまあ大丈夫だろうと使っていたのだが側面壁の表面のタイルが焦げたような色になってきた。以来やはり心配だと我が家では側面壁から離れた方のバーナーしか使用していない。2コあるバーナーのうち1コしか使っていないのである。

最近妻が不便なので小さくても良いからガステーブルをバーナー二つのものに変えたいと言い出した。今使っているガステーブルは幅60センチくらいでそれが一段低い台に乗っている。一方は壁、一方は横の台の側面にがたつきもないほどぴったりと挟まっている。15センチ余裕をとれば45センチ幅のガステーブルでないといけない。調べたが二口の小さい幅のものは60センチより少し小さいものしかないようである。

キッチンは4個のユニットからなっている。そのレイアウトを換えれば問題ない。大工さんはレイアウトを間違ったのだと思うが、壁際に一番幅の狭い台をおいてその次に一段低くなっているガステーブルを置く台を置けば問題ないのである。多分セットはそういう意図のもとに構成されている。今のセットでレイアウトをはじめからそうしていれば何の問題もなくてすんだのである。何も追加費用は要らないで出来たのである。だから大工さんがレイアウトを間違えたのだと私は思っている。

これも先日と言っても何ヶ月か前の新聞に、ねじめ正一氏だったか、ガステーブルが側面壁にぴったりレイアウトされていて、長年使っていたが心配になって台所をリフォームした話が載っていた。キッチンのガステーブルのレイアウトを変更するには、台の交換、ガス元栓位置の変更すなわち配管の変更、それらに連れて水道管、配水管の配置換えも出る。壁もやり直しである。しめて100万円くらいかかったらしい。

我が家でもレイアウトを変えればよいと分かっていても、変えようと思えば新聞記事のようにかなりの出費がかかる。だから我が家ではレイアウト変更は保留である。その代りにカセットボンベのホットプレートを買った。プレートが深くなっていて煮物もできるやつである。負け惜しみで言っているきらいはあるが、ガステーブルの安全対策の一環としての効用のほか、お好み焼きや焼肉も電気のホットプレートより火力が強くうまく焼けるので結構重宝している。


 
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