屋久島生活の断片・日誌編
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No.71 バイクのこと  (H13.09.24)

一昨年暮れもうすぐ会社を辞めるからと通勤用の軽自動車を売って50ccバイクを買った。前立腺肥大にバイクはよくないと医者に言われたが買ってしまった。むかし学生時代バイクに乗ったことがある。友人と共有のがたがたバイクだった。40年くらい前のことである。そのとき転倒して怪我をして以来バイクを敬遠していた。しかしまたバイクに乗ってみたいという思いがなかったわけではない。あこがれはあった。そしてやっと思いたってバイクを買うことにしたのだが大きいのは楽しむだけにはちょっと高いから50ccにした。

バイクは ホンダマグナム50

 免許は限定なしの自動二輪
 (むかしはスクーターによる実地試験で
 簡単に取得出来た)

いい年をしてバイクで遊んでと見ていた人もいたと思うが、私はむかしからバイクで遊んでみたかった。しかし買って乗ってみた今は自分にとってバイクはそんなに興味をそそらないということがわかった。だから最近の子供がバイクに一時期夢中になったりするが子供時代のそんな経験を年とってから買ってみたということになる。

50ccだから何しろ力がなくて、スピードはあまりでない、下り坂はいいが上り坂はいらいらする。だから面白くない。でもすぐいやになったというとまた妻にそれ見たことかといわれる。一年くらいしてペダルがリコールになり買った店が交換に来てくれたときそのうち売るからそのときにはよろしくと冗談っぽく言っていたのだが内心かなり真面目だった。

今年の春頃には、近所の高校生がバイクを見に来た時売ってもいいよと言ったのだがもっと大きいのが良さそうで話しにのって来なかった。夏になったが、今年は七年ぶりに7月の平均気温が史上最高というような夏である。夏の日差しの中でたまにバイクに乗るとじりじりと日焼けしていく感じがする。

屋久島の日差しは強い。我が家では晴れている日は朝食後くらいから特別用事がない限り外に出ない。そして西の高台の陰ができる夕方5時すぎになってから庭に出て草花の鉢などに水をやる。それから新聞を取りに行って、それを読んでいると夕食の時間になる。だから大体バイクに乗る時間もない、前立腺も気になるしまあ乗る気も起きないということもある。

私の二年弱の経験では気候が良く日差しもおだやかな春や秋はバイクに乗ると気持ちが良い。しかし冬季は風が寒くて楽しく乗れない。夏季は暑くて日差しが強くこれも楽しく乗れない。年をくってくると平年でも身体の耐候試験みたいになる。それが今年は暑さがとびきりだからもうやめ時かとバイクを売ることにした。

買った店に売りたいと電話し、いくらくらいならという話しもついて都合がついたら来てくれるということになった。一ヶ月以上経っても何の音沙汰もない。たいした儲けにならないことには口先であしらっておくということらしい。ここでは以前中古軽自動車も買ったことがあるがひどいしろものであとで修理にかなり出費したことがある。誠実でないともう見きりをつけ(裏を返せば儲けにならない客と見切りをつけられた結果である)、他の店に売る話しをしたら二日で引き取りに来てくれた。多分買った店はこれからも何も言って来ないと思う。


 
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