屋久島生活の断片・日誌編
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No.35 正月行事のこと (H13.01.08) 

正月の行事で鬼火たき、祝い申そうという行事がある。毎年決まった日なのか憶えていないが今年は1月7日と事前案内があった。

鬼火たきとは、集落の説明によれば、昔から伝えられきたお正月の魔よけの行事で、もうそう竹の先に鬼の絵を取り付け、門松や青竹、木の枝などでまわりを支え火をつける。燃やしながら、集まった者みんなで鬼の絵に石などを投げつけ打ち落とす。平内では浜道と呼ばれる道の行き止まりの小さな船溜りのそばの丸石でできた浜で行われる。

私は越してきてから一度も鬼火たきは見に行ったことがない。今年はじめて行こうと思ったが、あいにくの悪天候の為延期になってしまった。

昨年町広報に載った他集落の例

祝い申そうとは、鬼火たきが終わってから、青年団と中高生などの子供が集落の各家庭を新年を祝って祝歌を歌って回る行事である。あいにくフェリーも欠航する悪天候のなかずぶぬれになって回ってきてくれた。悪天候なので小さな子や女の子は今年は見当たらなかった。

今年1月7日の祝い申そう


祝い申そうは毎年午後我が家には回ってくる。青年団の人が音頭をとりながら歌う。一緒に来る子供たちがはにかみながら唱和する。外国語のようで私には半分もわからない。子供たちは大きなビニール袋をさげてくる。各家でそのなかに子供たちへのお菓子などを入れる。みんなで分けられるようにバラになるようなものを用意しておいて渡してあげる。

TVで見た外国のハロウイーンで子供が各家を回るのに似ている。だから多分小さい子は楽しみにしていると思われる。

青年団の人には各家で酒が振舞われるらしい。何軒も回っていると酔ってふらふらして来て大変だ。だからお金のほうがよいという話を聞いたので、我が家では毎年1000円包んでいる。

1月7日には他に七草祝いという行事もある。七五三と同じように子供の成長を祝うものだと聞いている。集落の生活館(公民館)に該当する子供が集まり祝われる。

妻が美容院で聞いた話によれば当地では11月の七五三は殆どしないらしい。引っ越して来た人は初めはするらしいがそのうち七草祝いに集約されてしまうようだとのことである。
 

補足: 鬼火焚きの鬼のこと  (2013.01.07)

ある集落の広場近くを散歩で通っていたら、鬼火焚きの準備をしていた。立てたもうそう竹の柱の先端付近に鬼の絵が付けてある。鬼の絵の股間部分にキンタマらしきものが付いている。知り合いがいて挨拶しながら聞いたところでは、そこに金(多分硬貨)が入っていて鬼が焼けて落ちたら子供たちがその金を拾うのだそうである。いままでにそういう鬼火焚きのはなしは聞いたことがなかったので写真を撮ってしまった。

 

 
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