屋久島生活の断片・日誌編
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No.30 町内一周駅伝のこと (H12.11.26)

11月19日町内一周駅伝大会が行われた。各集落大体1〜2チームづつ参加して行われる恒例の行事である。例年1月15日頃行われていたがその頃インフルエンザなどで出場予定者が具合悪くなることが多く人員調整が大変とのことで前回から時期をずらしたらしい。

案内ビラによると今年のコースは安房スタート、県道を永久保まで、そこで折り返して栗生でゴールとなっている。全22区間42.3kmのコースは前半、中盤、後半と3分割コースになっていてそれぞれ別個にスタートとゴールがあるから各コースの合計時間で勝敗を決めるらしい。

沿道応援風景
(町の放送によれば今年は北海道の利尻島のチームも参加)

10月下旬に入ってから散歩をしているときや車で出かけているときに県道を走っている人をよく見かけることが多くなった。小学校の校庭に人が集まっているのでなにごとかと思ったら駅伝の練習に集まっていたらしい。また知り合いの奥さんが県道を走っていた。後方かなり離れて置いてけぼりの幼稚園のお嬢ちゃんが泣きながらあとを追っていた。

集落では何週か土曜にチームが集まって試走をしたらしい。集落でその連絡放送をしているのが聞えていた。町の放送では夜間練習時の交通事故防止の呼びかけもあった。みんな熱心に練習に励んでいたようである。

私もかつて学生時代ボートレースの前に1〜2ヶ月くらい猛練習したことがある。しかし練習ではへばってしまうほどでも本当の力は出していない。本番でも予選は通過したがそんなに頑張った気がしなかった。だが決勝で優勝のゴールを果たしたとき目の前が白くゆらゆら揺れている。手で払っても消えない。そして顔から湯気が出ているのだと気がついたとき本当に集中して頑張ったんだと満足感が湧いてきたのを憶えている。私はそのとき以来運動で本当に集中し無我夢中で頑張ったと言える体験をしたことがない。

あれはすばらしい経験だった。みんなあのレースの後のようなすがすがしさを求めて熱心に練習しているんだなと一人合点して彼らの意気込みを評価する気分で当日を楽しみにしていた。

参加しない私は近くのバス停付近までいって応援する、というか見学する。付近の人たちも集まってきて雑談しつつ走る人に拍手をしたり知っている人には声をかけたりする。運動会もそうだが点在して住んでいる人たちが集まってなんとなく話す機会はあまりない。走る人が参加して競う、だがそれにも増してなんとなく集まって話をする、そういうところにもこういう行事の意味がありそうな気がする。何年か前の時には顔見知りもいてそんな感慨を持ったが今回はほとんど顔見知りは見当たらない。他の場所へ応援に行ったのかもしれない。

当日夜の集落の放送では今年のわが集落の成績は14チーム中2位と14位だった。

 
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