屋久島生活の断片・日誌編
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No.21 不審者対策看板のこと (H12.09.24)

時々我が家の前や横の道を見たこともない人、服装は山歩きのような感じで長旅でもしたようになんとなく薄汚れている感じの人がやってくる。地元の人と感じが違うのですぐわかる。人家を探しているようでもない。近所をうろうろしてなかなか去らない。歩いて来てるので近くの宿に泊まっている客なのかもしれないが気持ちが悪い。

そういう時は家の外に出て様子を見る。そうすると「海へ下りる道はないか」とか「展望台はないか」とか聞かれる。我が家のあるところは住宅地だし海へも雨の時だけ水が流れる沢みたいな急な崖(たまに地元の人が貝とりに下りるが道とはいいがたい)があるだけである。

農道から我が家へ通じる道への
曲がり角につけた看板


(写真左側が見えないが農道、
 看板と平行に右に100M下ると我が家)

 

近所といっても数百メートル先だが公園がある。観光客が宿でちょっと聞いて不確実なままそこへの道だと思って入り込んでくるのかもしれない。そこで農道の我が家へ通じる道の入口に看板を立てた。今年はこのお陰か殆ど不審に思うものが入って来なくなった。

話は変わるが屋久島に移ってきて驚いたことがある。ぬーっと庭向きの居間のガラス戸のところに人が突然現れるのである。風呂からでて素っ裸になっていたりすると慌てふためく。もし男女がいい雰囲気になってことにおよんでいたりしたらどうするんだと思ってしまう。

田舎ではよく庭先の縁側から人が訪れる。映画とかでもお馴染みの風景である。でもそういう家は大体奥がある。我が家のような小さな家は奥がない。全て見とおせる。この頃は殆ど玄関でピンポーンとなるようになった。移住者が多くなってきた効用かもしれない。私は都会では夏の休日は家でステテコに裸だった。ここでは妻に自重するよう言われている。

家の庭の先はくさむらである。引っ越してきて何年かは蕨の季節によく地元の人がとりに来ていた。そして時に我が家の庭を通路として通る人が出る。2千円とか3千円とかで買ってきた木の苗を植えてあるところをズタズタと長靴なんぞで歩く。草も茂っているから苗も見分けにくい。そしてせっかく買ってきて植えてあった苗を根元から折られたことがある。

妻がある時庭に入ってくる人にそこはうちの庭だからと注意したことがある。妻の真意が伝わらず「あの奥さんはどういう人だと」陰口をたたかれたことがある。それから庭の縁にハイビスカスを差し木した。今はすっかり大きくなった。今年は噂のせいかハイビスカスのおかげか蕨とりの人は一人も来なかった。


付録: 不審者侵入のこと  (H15.06.26)

最近耳にしたはなしである。ある別荘の所有者が滞在した覚えのないのに多額の電話料金を請求されびっくりして調べたら、不審者が人知れず入り込んで生活していた形跡があったということである。不審者は電話Q2で暇つぶしをしていたということらしい。

 
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