屋久島生活の断片・日誌編
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No.19 おりひめデビューのこと (H12.09.10)

妻は7月から若い娘さんに羊毛による手染め手紡ぎ手織りを教えるようになった。彼女は息子と同い年である。デザイン科を出てしばらく幼児教育関係の仕事をしていたが自立の道を探りに屋久島へやってきたらしい。屋久島へ来てアルバイトをしつついろいろ考えまずひとつ事にじっくり取り組んでみようと妻のところに来たとのことである。センスがあり積極的なので妻には刺激になっている。

カーディング前の毛の
色混合の準備をして
いるところ

この2ヶ月で羊毛の準備、染め(何色か)、色混合のカーディング、糸紡ぎをして、マフラーを織り、後仕上げまでのフルコースを一通りこなした。初めての作品が出来たときは感激していた。今は第二の作品つくりに取り組んでいる。家では(即ち私だが)若い女の子が週1日弁当持ちで来るので話をしたり聞いたりして楽しい時を過ごす機会が増えた。妻はどこかの店に彼女の作品を置いてもらえるくらいになることを願って接しているようである。

妻に織りなどを教えて欲しいと今までに何人か見えたが、転勤族の奥さんだったり子供が小さくて時間的にじっくりできなかったりで中途半端に終わっている。今回は彼女の人生に影響を与えるかもしれないのでそれなりに気配りしながらやっている様子がうかがわれる。また自分の子供たちはそれぞれの趣味があるのでそういう楽しみはなかったが、今回子のような年齢の女の子に教える機会に恵まれて大層うれしいようである。

8月の末頃は集落の家の子たち、小学生、幼稚園生が遊びに来て彼女も一緒にフェルトつくりをして遊んだ。フェルトボールやポシェットなどをつくった。私は一緒になって作るのを楽しんだが、小さい子たちも初めてなので羊毛の毛がだんだん縮んでフェルトになる不思議を楽しんだと思う。子によってはいつもと全く違う活発さを見せた。創造的遊びというのは良いみたいである。

 
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