屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.277 竹島問題に思うこと  (H20.07.28)

日本と韓国双方が領有権を主張し対立している問題について、日本が教科書の学習指導要領にかなり抑制した形で日本の主張を掲載することについて、韓国が日本駐在大使を召還する対抗措置をとった。韓国は竹島はもともと韓国のものだからそうでないこともあり得るような論議は認めないのが方針のようである。そして国民にはもともと韓国のものであると長きに渡って徹底教育してきているから、韓国民は領有権を脅かされるように見えることに感情的に反応するようである。

朝鮮半島を巡る日本の過去の行為や歴史認識の問題も絡めて作り上げた愛国的反応を誘発する仕掛けに韓国民が乗って騒ぐのは当然予想されたことだが、それはそれとして両国が対立している点についてそれぞれの国がそれぞれの主張を述べそれぞれの国民にもそれらを理解させるのは当たり前のこととして認めないというのは困りものである。頑として自国の主張を押し通すにしても、相手にもその国の主張する理由がある。日本は決着がついていないと思っているのだから、その主張を国民に知らせ理解させるのは当然のことと思われる。

紛争地域だと世界に認めないと言いつつ韓国ではここは韓国領だと声高に国民に教育しなければならないほど日本との間で問題のある島なのである。韓国だけが自分のやりたいように国民にその主張を教育してきたのに、日本が韓国のやり方に似たことを少しでもするとそれ認めないのは理屈に合わない。多分韓国の指導層や知識層はその感情的展開の論理矛盾を知っているから、私は今回の問題は決定的には大きくならず収束すると思っている。

また今後も韓国が現実的解決策を探ることをしないで領有権保有を前提とした動きをすれば、日本は韓国並みの国内世論・世界世論固めの仕掛けが出来上がるまでは一歩一歩と前へ出て行くことになると思われるので、竹島問題は今後も何回も浮上することになると思われる。私は日本に韓国並みの仕掛けが完了した後、ある程度時間が経過してからでないと現実的で冷静な解決交渉が始まらないのではないかと思っている。


 
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