屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.272 ガソリン高騰のこと  (H20.06.23)

昨年から石油が高騰状態にある。以前ブッシュがサウジアラビアを訪問した際、記者団から石油の増産を要請したかと問われ、出ないものを無理に出せとは言えないだろうと答えたそうである。ダボス会議でもメジャーの首脳は今後石油生産が減っていくということを発言していたらしい。もう石油の産出量はピークを過ぎ今後減少していくということのようである。

むかし「成長の限界」というレポートがあって、それによれば疾うに石油の産出量が減少していたはずが新油田の発見などでその予測は外れたみたいだが、今後は新油田開発や新しい石油源からの石油抽出など費用が嵩んできて、安易に石油を利用できる状況ではなくなることは必至らしい。

だから、今の石油高騰は投機マネーによるものだというはなしだが、私はどうしても高騰は石油不足の先取り現象でこれからもどんどん騰がる傾向は止まないのではないかという思いにとらわれている。そしていまの石油高騰によるエネルギー供給への影響やガソリンなど自動車燃料の高騰が一過性ではないのではないかと気にな って、周囲の状況の変化を見たり自分はどうしようかなどと考えたりしている。

大分前からあるところでは職員が車で配ってきていた通知書が郵便になった。車で我が家への往復距離10kmなら1リットル10km走行として200円近くかかるのが封書なら80円、ハガキなら50円で済む。そして通知ハガキ同時複数枚のときは封書に入れられてくる。距離や軒数と枚数などによるから必ず車配達より経済的になるとは決めつけられないが、自動車燃料高騰も幾ばくかは影響していると思われる。

自動車を何で走らせるかについては、どれがつなぎ技術でどれが最終形なのか知らないが、いろいろな新方式が研究開発中あるいは一部実用化の段階のようである。また国会では道路建設計画とその財源などがまだ議論途中である。そして今の自動車利用形態は自動車の開発や道路の議論の前提のようである。自動車に大きく依存した従来の交通体系はこれからも変わりそうにないわけである。いま田舎では一家で一台以上、ときに一人一台必要である。その状況も変わりそうにないということになる。

私の場合は家で一台だが、高い車は買えない。自動車は生活必需品である。いま市販の新方式というハイブリッド車も100万円なら買えるが、現状では販売価格が私には高すぎる。新方式車は高グレード車あるいは高価格で市場に出て来るのが相場のようである。現状、新方式自動車は台数が増えてもパソコンや新型TVのように年々安くなっていないようである。しかし石油事情悪化や耐用性低下で乗り替える際、購入価格が安く維持費を含めても今の軽自動車くらいですむ新方式車も出ていてくれないと困る。田舎で年金暮らしの私には今までくらいの価格や維持費になるかどうかが新方式自動車に関しては気になるところである。

しかし新方式車にそういう関心はあっても、今後買い替える気になるかどうかは別問題である。あと10年乗れる現有車でガソリン代が1リッター今の200円から400円になるなら、いま月1万円のガソリン代が2万円になる。10年で120万円の出費増である。車の価格は100万円として新方式車に買い替えてガソリン換算燃費が今の半分になるとすれば燃料代の出費増はゼロだが車購入費100万円が出費増となる。その差20万円、年2万円の効果では私なら新方式車は買わない。

1リッター500円になるなら、10年で今の車でガソリン代300万円だから180万円の出費増、燃費半分の新方式車にしたら燃料代150万円だから増分30万円と車購入費で130万円の出費増となる。車の購入費100万円なら10年で50万円の経済効果はある。しかし新方式車の価格は100万円では済まなそうだから、実際の効果はマイナスになると思われる。

車が200万円なら10年で50万円、年5万円のマイナス効果である。1リッター1000円になっても10年で100万円、年10万円の効果である。いま突然ガソリン価格が高値に飛び移る訳ではなく徐々に高くなっていくとすれば、多分効果はあるかないかということになる。私の場合は近い将来新方式車に買い替える気持ちは起こらないと思われる。


 
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