屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.211 屋久島(117):駐車違反取締りのこと  H18.06.19)

6月1日から駐車違反取締り方法が変わり、駐車禁止の場所では運転者が車を離れたら即違反摘発の対象になる。だが駐車違反監視員が違反票を車に貼り付ける前に車に帰ってくれば警告だけですむらしい。屋久島では鹿児島県の監視員業務への参入募集の放送があった記憶はあるが、監視員がいるような話は耳に入ってこないので居ないのだと思われる。

私の感覚では、屋久島では大概のところでは用足しでの短時間駐車くらいはそんなに気にならない。駐車されて困るのは用事や買い物で車が集中する公共施設や商店まわりのいわゆる市街地である。屋久島にはバス以外の公共交通機関はないから、もっぱら移動には車を使うことになる。しかし街はそういう交通体系に見合った駐車場が十分確保されていない。特に用足しや買い物で人が集中するむかしからある市街地には十分な容量の駐車場が少ないし、あっても駐車してかなり歩行しなければならない。

だから駐車禁止の市街地で短時間の駐車を本式に取り締まられたら不便になるのではないかと思ったが、屋久島に駐車違反監視員が居るような話は聞こえてこないから今までどおり警官が実態に即して取り締まるという状況は変わらないようである。しかし私が役場や郵便局へ行くのに通る交差点の店前の駐車は確実に減っている。駐車違反取締り方法変更のアナウンス効果は出ているようである。

さて、違反取締りについての感想である。以下最近見たあるTVドラマとこれも最近の私が交通違反で捕まった経験からの半分冗談の話である。

CSテレビで見た「マクベス巡査」というイギリスの田舎の村の巡査のドラマで、長年地元勤務の巡査が休暇をとる。本部から臨時派遣の使命に燃えて張り切った巡査が来て業務を代行する。派遣巡査はコチコチ頭である。事務所で村の実態になじんだ融通性にとんだ地元巡査のやり方を知り怠慢だと非難し始める。そこで地元巡査の助手が住民と図って一計を案じ、地元巡査のように仕事をしようと言って田舎の村の不問に付していた違反をどんどん派遣巡査に摘発させる。日本で言う国策捜査みたいなことを馬鹿まじめにやるわけである。

ある人は家でソーセージを造っている。その味がよいからと評判になり金を取って欲しい人に譲ってやっている。それは食品衛生法違反だといって逮捕する。ある人は家で果実酒を作っている。それをやはり金を払って譲ってもらう人がいる。密造酒売買で彼らを逮捕する。普通通行しているところを通ったり空き地に物を置いたらどこかのなんとかの土地なので不法侵入とか不法占拠等々、そういうむかしから村で当たり前のようにしていることをどんどん摘発させると、留置場がいっぱいになる。彼らの食事を作り、調書をとり一旦釈放する。これを毎日すると派遣巡査は休む暇もない。

辟易してくる派遣巡査に助手は、地元巡査はいつもこれくらい忙しく仕事をしているのだと言って、大変な仕事をしているのだと思わせる。そこへ地元巡査が帰ってくると派遣巡査は忙しさから開放されほっとする。そしてその村の警察業務は大変でそれを地元巡査はよくこなしている、帰ったらそう報告しようと思わせられて村を離れて行くというはなしである。

警察が暇ならよいことなのに、暇にならないように罪人を作らないと仕事をやっていないと思われる。それを気にする警察を皮肉っている。屋久島もそのドラマのイギリスの田舎の村と同じで重大な犯罪はまれにしか起こらない。そこへ同じような張り切った警官が移動してきたら、国策捜査まがいで従来問題視しないような細かごとをどんどん摘発して実績を挙げるというようなこともあるのかなという気が、そのドラマを見ているうちにしてきたのである。

私は最近まったく自然に道路環境になじんで走っていて速度超過で捕まってしまった。私の感じでは危険をまったく意識しない場所なのだが、40km/hのところを60km/hで走ってしまい捕まった。そのときは悪いことをしたというよりは、事故発生の実績もなさそうなところでわざわざ取り締まっている、はめられたみたいで悔しいという思いをした。

その印象が強烈で「国策捜査」に似た「署策取り締まり」で、そのうち人が意識しないほとんど実害のない場所をねらって車を離れたらすぐ駐車違反でとっ捕まえるようになるのではないかと気になっているのである。以上半分冗談、速度違反で捕まった鬱憤晴らしに絡めて実績稼ぎの駐車違反取締りにご用心というはなしである。


 
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