屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.164 屋久島(91):施設建設のこと H16.12.20)

以下地元の雇用が増えることになりそうな話題ふたつ。

1. リゾートホテルのこと

尾之間にある国民宿舎・屋久島温泉ホテル跡にJR九州がリゾートホテルを建て来年9月に営業開始するという記事を11月下旬の新聞で見た。用地は屋久町からの無償借り受けで、建物は4階建て80室規模で10億円くらいかけるということである。新たに温泉も掘るらしい。

国民宿舎建て直しについて、屋久町では今まで第3セクター方式で検討を進めてきたが、民業圧迫の公営施設だと旅館業者の反対があったり、採算性が疑問視され財政負担が避けられないのではというような批判があってか、久しく建て替え計画が決定したという話が聞かれなかった。

上屋久町との合併の話もあり、財政負担を新たに増やすかもしれない案件だから、合併が実現してから新しい町として検討することにしたのかと思っていたら、屋久町としては第3セクター方式を断念し、どうも住民の雇用や温泉などの利用を確保することに徹することとし、そういう条件を付けてJR九州に用地を無償貸与してホテルの建設誘致を図ったようである。(解体から建設までJR九州が全額負担、これがJR九州になった決め手らしい。温泉については屋久町も何千万円か分担し町の権利を確保するらしい。)

従来の公営施設案は結局破綻したということらしい。地元の尾之間住民には説明があったのかもしれないが、私はいつどういう経緯でJR九州案が出てきたのか分からないので、インターネット検索で反対していた旅館業のHPを探して見てみたら、ただ公営施設案は取り止めになったので反対活動をやめると書いてあった。屋久町その他のHP情報は見つからなかった。新聞記事では11月26日の屋久町議会で承認されれば27日には建設立地協定に調印する予定とあったから大分前に民営路線は決まっていたに違いない。

12月のはじめころから、内部の取り壊しが始まっているが、1月中には建物を解体し2月から建設工事が始まるらしい。


2.通信制高校のこと

教材出版や図書販売を手がける中央出版(本社・名古屋市)が平内に学校法人KTC学園の通信制高校「屋久島大空高校」(仮称)を来年4月開校するとのことである。すでに11月3日屋久町で学校設置協定が調印され、同日に安全祈願祭も行われて、スクーリングのための校舎や宿泊施設の建設が進められている。場所は平内の西開墾と言われる地区にある。県道沿いのガソリンスタンド付近から海側に入ると牧場があるがそのまた海側になる。敷地面積は11,368uということである。

4月中旬に開かれた平内区の総会で高校新設計画について説明があったようだから、屋久町ではその前から相談を受け4月にはすでにその計画推進に前向きに対処していたようである。鹿児島県私立学校審議会では、6月審議したとき既存校への影響を懸念して継続審議としたが、生徒の県外募集や通信制のみとの確認を受けて9月6日設置を承認したので11月に調印着工という運びになったらしい。

同校は初年度200名だが、定員は2,000名ということである。生徒が定員フル状態に集まれば年一回9日間のスクーリングで常時平均50人は宿泊する勘定になる。また、「豊かな自然の中で、人間が共生していくための知識、生き方を身につけた人材を育てたい」と、スクーリングに野外体験など自然を生かした環境教育を計画しているとのことである。地元ではそうなれば住民に野外活動の講師や施設管理などで雇用機会が発生すると期待しているようである。

補足: 土地問題のこと (H17.02.04)

学校に隣接する牧場の土地は町有農地で町が今利用している人に貸している。その土地を町が学校側に売却しようとしているが、町に法律違反があるということでもめているらしい。


 
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