屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.150 屋久島(83):宝くじのこと H16.07.26)

参議院議員選挙の次の日、7月12日はサマージャンボ宝くじの発売日だった。屋久島で他にもあるかは知らないが、私の住む屋久町には宝くじ売り場が一ヶ所ある。安房川の県道の橋のすぐそばである。例によってそのあたりは駐車場が整備されていないから、私は道の反対側のバス停付近に車を止めて買いに行く。私が買うのはジャンボ宝くじだけである。いつも通し番号で10枚、バラで10枚、6千円でのささやかな楽しみである。

今まで末等以外あたったことがない。売り場で買う10枚セットでは必ず1枚末等が当たるようになっているようで回収率は1割である。少し前まではオーストラリアLOTOの賞金数十億円などというときもあるスーパードローを数ヶ月に一回、5千円くらいづつ買っていた。どうして来たか分からないのだが10年以上前にダイレクトメールが来て、以来面白そうだから遊び半分大金を夢見てやっていたが、グループ買いに参加したとき2千円くらいに2回当たっただけで、個人での少組み合わせ数では当たったことがない。

一昨年か昨年か、購入料金のカード引き落としを拒否されたので他のカード番号を知らせろと宝くじ取り扱い業者から郵便が来た。なぜ拒否するのかカード会社に問い合わせたら、その筋からギャンブルなのでこれこれの請求先のものは拒否せよとお達しが出ているとのことである。

その後TVでも外国の高額賞金の宝くじはギャンブルで日本では違法だという報道があった。それ以降、ジャンボ宝くじを買うことにしたわけである。3億円ジャンボと言っても外国のものに比べればべらぼうに少ない賞金で、どうせ当たらないのだから遊び半分の楽しみとしては面白くない。しかしそれでも当たれば自分にとっては大金である。少しまじめに買っている。

7月12日発売のサマージャンボ宝くじを、今回は数日遅れて安房の宝くじ売り場に買いに行った。今回は選挙の直後である。投票率が上がらないというような報道などを見聞きしていたからか、そのときふっと頭に浮かんだことがある。

報道によれば、今回の参議院議員選挙の選挙費用 600億円以上、大半は人件費とか集計システム運用費らしいが、投票を呼びかける宣伝広報費用にも11億円くらい使っているということである。

人件費300億と仮定して開票を即日開票せず翌日日中開票とすることにすれば、夜勤手当(仮に25%)が無くなり60億円が浮く。それに宣伝広報費用を足すと70億円くらいひねり出せる。それで選挙宝くじをやったらどうかと思ったのである。50億円を賞金に当てる。残りは宝くじ経費だが20億はかからないから全体費用も節約になる。

各県別に賞金額均等割りにすれば賞金一億円の選挙宝くじを各県で設定することも出来る。あるいは有権者数で各県に賞金額を割り振って各県が独特の賞金設定も出来る。

やり方は選挙通知のはがきの投票者名に番号を付けて配布する。投票したら投票済の印を押した半券を返す。選挙後一週間以内くらいに公開抽選会を開く。テレビや新聞で選挙くじの報道がされるから宣伝広報費用はほとんど要らなくなって、投票率も上がるということになると思われる。

お祭りとか会社のイベントを見てもよくビンゴとか抽選会がつきものである。参加させるには、人の欲を刺激すると効果があるという証拠である。皆それを知っているからそういう企画をする。本来はお祭りの中身や会社の製品あるいはサービスで人を惹きつけなければいけないのだが、その魅力を知る人が少なく人が集まらないなら、まずは誰の気も惹くような人寄せ法も致し方ないかなと思うのである。

今回の投票率は全国平均で約56%ということのようである。総務省が全国5万の投票区の中で投票率が標準的だった150区を選んで世代ごとの投票率を調べたら、この150区の全体投票率は59%だったが、20歳から29歳までの投票率は34%で平均より25ポイントも低く、最も高かった65歳から69歳では76%だったそうである。

この若年層の投票率を見て、選挙自体の有効性が低下しつつある、投票の義務化と違反したときの罰則規定も必要になるのでは懸念している人もいるようである。だが投票の義務化の前にもやれることがある。選挙宝くじをやったらどうかと思ったのである。


 
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