屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.122 猫虐待のこと H15.06.30)

先日TVで野良猫虐待の報道があった。横浜の磯子区で誰かトラバサミを仕掛けて、それにかかった猫が片足を失ったということである。戸塚区では空気銃で撃たれたという事件もあった。識者の見方では戸塚の方は愉快犯の犯行と考えられる、磯子のトラバサミの方は野良猫にいやな目にあっている者が餌をやっている人に文句が言えず抗議のためやっているのではないかということだった。

コメンテイターはかわいそうな、文句があるなら面と向かって言えばいいのにとコメントしていたが、私の感じではなかなか文句はつけにくい。当地ではよく犬はつないで飼え、散歩にも引き綱をという放送がある。面と向かって飼主に言いにくい誰かが放し飼いの犬に困って区事務所に頼むからと思われる。つないで飼うのが常識の犬でもそうだから猫ならもっと言いにくい。

面と向かって責めれば近所付き合いや人間関係が悪くなる。動物の問題点に寛容な動物愛護者は動物側の問題を指摘してもあまり重く受け止めない。最近どこかで野良猫に餌をやっている近所の人にいくら注意してもやめないので、野良猫の糞の被害などで商売に支障をきたしていると損害賠償の訴えを起こしたが、それが認められて何百万円か賠償せよという判決が出たということである。

こういうような行動にでも出なければ、なかなか話は通らない。猫は犬と違って人をかんだりすることもなく、知らない人を見るとすぐ逃げるから人を怪我させる恐れが低い。だから紐をつけて飼えと言われることもない。野良犬や逃げたらしき犬は役場か保健所で捕まえる。当地ではこういう犬を捕まえた、心当たりがあれば申し出よ、申し出がなく何日か経てば処分される、というような放送がある。ところが猫にそういう話は聞いたことはない。

一時期野良らしき猫に庭に糞をされその臭いや始末に嫌な思いをしたことのある私は、猫にもそういう処置をして欲しいと思っている。飼うなら、逃げるおそれのある猫には紐をつけろ。野良猫に餌をやるな。野良猫や逃げたらしき猫は捕まえて飼い主が現れなければ処分しろ。かわいいと言って野良猫にえさをやっている人間はその猫を自分で飼えと言いたいのである。

近所で野良猫にえさをやっている家があったが私も文句は言えなかった。かわいそうだ、人に害を与えることはない、かわいいじゃないか、と言われれば捕まえてお前の猫だろうと証拠を示すことも出来ない状態では強く出られない。餌をやる方は野良猫がどこかで糞をするのは承知の上でやっている。餌はやっても糞までは責任を持たないのである。

わが家へ猫が来たら石を投げて追い払うしかなかったが、空気銃で撃つとか、毒餌をまくとか、わなを仕掛けるとか、そういうこともやれたらやりたいと思わぬことはなかった。まあ、実際にやるのは問題だが、トラバサミを仕掛けた人の気持ちは分からぬでもない。いくら言っても動物がかわいそうと聞き入れないあるいは文句も言えないような雰囲気の、野良猫に餌をやって自己満足の動物愛護者も困りものである。トラバサミをかけられた野良猫に餌をやっていた人も自分の餌やリが人に迷惑をかけているという自覚はないようだった。TVのコメンテイターも少しはそちらの方もたしなめて欲しいなと思ったことである。


 
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