私が利用しているGSでレギュラーガソリンの価格が今まで135円/Lだったものが、原油価格が上がっているからと言われ、4月1日から5円値上げされて140円/Lになった。支払いはこれに5%の消費税がかかるから147円/Lと言うことになる。
以下、原油価格の推移その他からガソリン小売値を考察する。データはインタネットで見たものを、私の独断でいじっている。また原油価格の推移とガソリン小売値推移には時間的遅れがあることも承知だから、こういうことも考えられるという程度の内容かもしれない。
レギュラーガソリンの小売値の価格構成(平成9年度データ)
原油コスト 15.718 (単位:円/L)
精製マージン 14.172
税金 56.055
販売店マージン 13.900
小売値 99.800 (消費税込み 104.790)
平成15年2月の原油価格
1バーレル30.54ドル、1ドル119.3円で22,918円/KL。
平成9年度の原油価格
1バーレル18.82ドル、1ドル122.52円で14,504円/KL。
平成9年度に対し平成15年2月の原油コストは
(22,918/14,504)=(1.58)倍ということになる。
上記価格構成データのうち他のコストは変わらないとすれば、
平成15年2月には、下記の小売値でよいことになる。
原油コスト 24.834 (=15.718 x
1.58)
精製マージン 14.172
税金 56.055
販売店マージン 13.900
小売値 108.961 (消費税込み 114.409)
平成11年1月のデータでは東京のガソリン小売価格は96円、鹿児島は99円で3円の差がある。それを鹿児島の地域特性と見て加味すれば、
原油コスト 24.834
精製マージン 14.172
税金 56.055
販売店マージン 16.900 (=13.900+3)
小売値 111.961 (消費税込み 117.559)
平成15年1月の調査結果によると、鹿児島県の平均価格は、111円となっている。111円で大体原油値価格上昇を反映していると見てよい。また、東京都の今年4月10日の平均価格は105円である。鹿児島は3円高いとして108円、これから見ても鹿児島では4月に値上げする理由はなさそうに見える。
屋久島の私が利用するGSでは、かなり以前から3月まで135円、鹿児島県平均の111円より24円高い。これが
(1)離島のため輸送コストが上乗せされる。
(2)1店舗当たりの販売量が少ないため販売コストも大きくなる。
などと言われている離島要因による価格アップ分ということになる。
鹿児島屋久島間貨物船では輸送賃はドラム缶のようなもので1トン1500円と聞いたことがある。ガソリン1Lが1kgとして1円50銭ということになる。タンカーならもっと安いと思われる。だから、ほとんどは(2)の理由と思われる。(自動販売機の飲み物は都会と変わらない売値である。350ccで輸送賃1本50銭くらいになるはずだが、他でその分合理化しているのかもしれない。)
この離島要因らしき値を販売店マージンに加えると、先の価格構成データは、屋久島では、
原油コスト 24.834
精製マージン 14.172
税金 56.055
販売店マージン 40.900 (=16.900+24)
小売値 135.961 (消費税込み 142.759)
東京都の今年4月10日の平均価格105円に、鹿児島地域特性で3円、さらに離島要因24円をプラスした場合は小売値は132円ということになる。
以上、私の考察するところ、屋久島でのガソリンの小売値は、135円/Lから値上げしなくても良さそうということになる。値上げは屋久島業者の事情かもしれないが、もし鹿児島でも111円から5円上がって116円に4月からなっていたなら、組織的な何かあるはずである。また屋久島が鹿児島より24円高いこと(もしかしたら24+5=29円高いこと)の妥当性を営業実態から説明できるか知りたいものである。