屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.103 屋久島(57):有事法制のこと H14.09.23)

上屋久町ではすでに結成済みだったらしいが、7月17日屋久町に有事法制に反対する島民の会が結成されたとのことである。屋久島関係のHPなどに多分共産党関係だと思うが赤旗の記事のコピーを投稿して島民の会結成をPRしているから、共産党が裏にいてそういう活動を組織したのかもしれない。また屋久島関係のあるHPへの投稿によれば上屋久町議会では「有事法制関連三法案に反対する意見書」の採択を求める陳情が7月25日可決されたということである。私の住む屋久町では継続審議になったらしい。老人の日のあと次の町議会があるという放送があったからそこでまた審議しているかもしれない。

新聞などによれば、上屋久町議会は「反対」の決議をし、「国に反対の意思表示」の陳情を採択したとある。上屋久町議会の反対理由は「外交努力を重ね近隣諸国との信頼関係を醸成することが最良の備え」であり「武力攻撃を受ける可能性はほとんどないから戦争協力を強制する法制定を急ぐ必要はないので強く反対する」ということらしい。全国では約350の議会が反対や慎重審議の意見書を可決しているらしいが、それをもってそれは市民の危機感の表れで自治体や議会の平和力が国や法案を動かす可能性がある、とコメントしている市民活動団体の人もいる。

屋久島では、日にち的には上屋久町や屋久町で島民の会が結成されたあとで、上屋久町で反対の決議や陳情採択がなされている。私は島民の会や町議会などの機能的なつながりや住民の当該論議に精通していない。その私の感じではあるが島民の会の影響があっての議会の決議に思えるのだが、しかしその辺は今のところ私には見えていない。町長や町会議員が有事法制に意見を持つことは自由であるが、私は国会に慎重さを求めるなら町議会も慎重にやって欲しいと思っている。

私が町に対して思うことは、町自体の運営活動に精を出してもらいたいということである。私の感覚では、町長や町会議員を国政レベルの判断まで付託して選んだという気持ちはない。核貯蔵施設建設計画反対では住民の署名運動で動いた議会が、有事法制反対では住民の意向を見ているように見えない。いろんな問題を組織的に陳情する作戦などでプレッシャーをかけられて、きちんと整理し考える間もなく性急に、身近な問題でない大向こうの受け狙いになりやすい複雑な問題に、簡単に反応してもらっては困ると気になるのである。

ところで本文冒頭で話題にした屋久島関連のあるHPの掲示板が環境保護に名を借りて有事法制や町村合併反対キャンペーンに利用されているので気になっていたのだが、心ある人のそれを指摘する投稿があってか、近々閉鎖されるようである。サイト主催者が政治的と思われる投稿のシンパでなかったことが判って良かったが、一方では屋久島がらみの情宣活動のウォッチ先が減るのは残念という気がしないでもない。


 
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