屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.89 屋久島(47):手術のこと H14.03.04)

2月16日に犬の去勢の手術をした。たまたま上京の用事があったので、上京時動物診療センターにあずかってもらっている間にしてもらった。犬は5〜6ヶ月のときに手術するのが適当と先生に言われていたので5ヶ月半でちょうど良いタイミングだった。

私はその一月くらい前から「もうすぐこれともおさらばだぞ」などと言いながら犬の大きくなってきた玉袋をなでたりさわったりして言い聞かせていた。犬は人間と違うのか触られてもツンと来ることもないらしく何事もないように平然とさわらせている。妻はまだ大人になっていないからじゃないのなどと言う。そうかな、でももうすぐだなどと言いながらまたさわる。そんな日を過ごしていた。

私は何年か前の人間ドックで前立腺肥大を指摘されてから、薬を服用する毎日である。通院するたびに就寝してからのトイレに起きる頻度を聞かれる。2回くらいは大丈夫、3回以上になれば手術ということもあるといわれ、ずっと回数を記録してきた。大体2回、1回のときもある。ただし寝る前にお茶などを飲んだりすると3回以上になることもある。

まだまだ大丈夫といわれ今年になった。昨年の人間ドックで尿に細菌が出ていたので泌尿器科にかかるよういわれた。今までは常時医師がいる内科で薬をもらっていたのだが、2週間おきに医師が来島する泌尿器科にかかることになった。診察によれば炎症で細菌が出ているようである、肛門からの触診では肥大はたいしたことはない。殺菌剤を飲めということになって4週間、尿はきれいになった。

それから何ヶ月かまた前立腺肥大の薬を飲みつつ様子を見るが尿の出方に改善はない。尿の出方を計ると腹圧で排尿している。そこで肛門挿入の超音波で前立腺を見ると尿道入り口部で内側に肥大している。だから肛門からの触診ではたいしたことがないように見えたらしい。ここで初めて手術しようということになった。2月20日はどうかということになったが、あいにく上京する。そこで2週間あとの3月6日に前立腺切除という事になった。5日に入院、退院は2週間後くらいになるとのことである。

妻は犬の玉を取るなどと面白がっているから、犬とタイミングを合わせて似たところの手術のはなしになったのだ。ふざけているから罰が当たったのだなどと言う。いや、犬は俺の先駆け、露払いなのだ。それから大将が出張る。だから犬がそうなった後に俺の番になるのは順当で良い兆しなんだ。私は負け惜しみを言いながら犬との巡り合わせを思い、これから深い絆で結ばれそうな予感がしているのである。


 
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