屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.83  屋久島(43):町のこと H13.12.24)

この一年はあまり町のことで良いことを聞いた印象がない年だった。いくつか挙げてみる。

屋久町の町長選挙は半年くらい前3票差で現職当選ということになっていたが、異議申し立てがあり県選管まで行って選挙無効の裁決となった。異議を申し立てた方は町の選管の票の判定に疑問があると主張していたようであるが、病院などでの不在者投票の立会人が他の仕事もしつつやっていたという理由で選挙無効ということだそうである。各陣営の勢力争いの泥沼化や選管への不信を防ぐために当落の判定ではなく選挙の無効というところに落としどころを見つけたような感じである。現職側が裁判に持ち込まなければ、来年1月か2月に選挙があるということになりそうである。

町の事業特別会計でこの何年か受け取った消費税より支払って消費税が多いので国に差額を還付申告して払い戻してもらわなければいけないのを役場が忘れていて700万円くらいの損があるとのことである。鹿児島県の発表でそれが明らかになったということだが、役場の対応が悪ければそのうち役場の責任問題が住民から表立って問われるようになるかもしれないところに来ているらしい。

屋久町元職員の業務上横領の事実を見逃し免職にしなかったとして、町長と助役が問題期間に元職員に支払った給料相当額を町に賠償するよう求めて住民訴訟がなされているそうである。裁判の結果はどうなるかわからないが、裁判では身内を庇いたてて軽い処分をしていた実態が明らかにされているようである。

以上TVなどで報道されたりこのホームページでも取り上げたこともあることがらである。最近オンブズマン通信を見る機会があったが、以上のほかにも行政がらみの問題がかなりあって今後それらに対する情報もその通信で取り上げて行くと書いてあった。これからは報道だけでなくもっと町の問題を知る機会が増えると思うので他所から来たものとしては町の事情にもう少し通じることができそうである。

住んでいる町の行政がらみの不具合は気になる。自然に囲まれた理想の生活は遠くで考えている頭の中でのことである。自然に恵まれた屋久島にも人が住めば、それなりの社会がありいわゆる泥臭い様相もある。それが外部から入って来る人が多くなってあぶりだされつつある感じがしないでもない。ゼロエミッションとか核施設反対宣言とかで遠目に先進的に見えるだけと思っていた屋久島も実質的に開けつつあるということかもしれない。


 
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