屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.75  同期生のこと (H13.10.29)

10月21日TVのサンデープロジェクトを見ていたら米テロ事件関係コーナーにかつての学校の同期生が二人並んで出演していた。一人は元外務大臣で、ある派閥の領袖である。一人は元内閣情報室長だったある大学の教授で安全保障の専門家と紹介されている。

私はこのうちの一人と高校同期である。もう一人とは大学同期である。二人とも言葉を交わしたことがある。一人とはともに遊んだこともある。こういう組み合わせの同期であったという者は私一人である。私のいた高校から私のいた大学に進学したのはその年私一人だからである。だから私と高校同期の者は彼らの一人と大学で同期になりえない。また私と大学同期の者はもう一人と高校同期になりえない。しかし高校と大学で彼ら二人と同期だった者はあと私と逆のケースで極少数いる可能性はある。

著名人と少しでも接触があったことを誇りたいから言っているのではない。私のようなたいしたことのない人間が著名人を知っていると言えば、自分もひとかどの人間なのだと言っているに等しいと軽蔑されるのが落ちである。それを知っているから自分のことを棚に上げて言える場所以外ではめったに口にしたことはない。

今回たまたまTVに彼ら二人が同席し同じ問題について論議しているのを見て、妻が彼らがそういう近い関係にあって、またその二人と学生時代接触があったというのは珍しい、かなり確率が低いのではないかと言った。私は自分の過去の別々の世界が出会っている感じがして不思議な気持ちになっていた。それで恥ずかしながら話題にしたわけである。

政治家とは初めて当選して以降、それまで年賀状のやり取りはあったがこちらから遠慮して今日に至っている。教授の方は湾岸戦争後、「一九九一年日本の敗北」(手嶋龍一著・新潮社)という本で、彼の湾岸危機時内閣情報室長としての情報分析の的確性が評価されているのを見た。それが卒業以来はじめて彼の名に触れた時である。その二人がTVで同席し国家を論じている。私は屋久島の田舎で重箱の隅をつっついている。
 

補足: 二人とも大臣のこと  [2012(H24).06.23]

本文の二人のうち一人は当時大臣だったが、今年もう一人も大臣になった。


 
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