屋久島生活の断片・偏見ご免のたわごと編
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No.04  屋久島(4):仕事のこと (H12.06.19)

屋久島で就職先を探すには口コミ、新聞の折り込み広告、役場の募集放送、役場にあるハローワークの求人案内が主な手段である。事務・技術職は殆ど無い。土木建設業作業員、旅館業の接客や調理員、店屋の店員などが主に見かけられる。給与は16万から30万の間で募集している。5年くらい前に不動産業の人に聞いた時の話では屋久島では20万円で高額所得者の部類にはいるとのことであった。都市部から最近移ってきた人はかなり大きい会社に入ったが月給は半分年間収入三分の一になったと言っていた。

私はこちらへ来てから運良く鹿児島では名のある会社に入ったが似たり寄ったりだった。まだ若い人は屋久島に来るなら生活資金を確保してくるか売りこめる技術や手に職を持っていて自営するかしないとあまり期待できないのではと思われる。屋久島の子供は大多数中学や高校以降島外に進学しほとんど帰って来ないといわれている。狭いところで質的面も含め選択肢の少ない島内では将来に希望を見出し難いからと思われる。今はやめたが私のいた会社では若い人の流動性が高かった。社内の先輩の人たちを見ても自分がこの会社にいたらあのくらいの高度な仕事や生活が出来るようになる、家だってあのくらいの年になれば持てるというような展望が持てないのがその理由のひとつではと思う。

私がこちらへきてから運良く入った会社は運悪くあまり従業員のことを大切にしない会社だった。これも人の流動性が高い理由だろう。同族経営でそれ以外の役員も含めてみんなヒラだと揶揄される会社だった。オーナーに媚びる一部の忠誠心あふれる社員の言動がそれを従業員に感じさせていると思う。その会社でのこと、私が勤続4年半くらいで退職したが退職金がでない。会社の規定解釈は規定の体系から見て釈然としない。これについては「退職金要求の顛末のこと」を見てください。


 
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